欲しい人材像の明確化
人材採用をする上で、欲しい人材像をきちんとイメージすることは
とても大切です。
欲しい人材像が明確でなければ、
「せっかく求人費用をかけたのだから、誰かを採用しなければ損だ」
という発想になってしまうからです。
人数が少ない中小企業だからこそ、間違いのない人材だけで回していきたい。
無用の(場合によっては害のある)人間を採用するくらいなら、
仕事はキツくても、今の人数のままで頑張ったほうがよほど健全です。
欲しい人材像を明確にするための方法を2つ紹介します。
1.採用ネガティブリスト(消去法)
社長自身が、
こんな社員と一緒に仕事をするのは嫌だっ!給料なんて絶対払いたくないっ!
というタイプを思うままに書き出してみてください。
過去にいた社員のことを思い出してみてもいいですよ。
ある社長が上げたのは・・・・
・ 口先ばかりで行動しない人
・ 他人の悪口を言う人
・ 表裏がある人
・ 労働者意識が強すぎる人
・ 熱意がない人
・ ギャンブルをする人
・ 他の社員と仲良くできない人
・ 話が後ろ向きな人
・ 自分で考えずに人に聞く人
・ 頑張ったことがない人
・ 目を合わせて話せない人
・ ご飯の食べ方が汚い人
・ 笑顔がゆがんでいる人
・ 本を読まない人
・ 両親を大切にしない人
この他にも、
自社はモノづくりの企業であるのに、モノづくりに興味が持てない人や、
子供向けの商品を売っているのに、子供を嫌いな人は採用できませんよね。
こうしてできたのが採用ネガティブリストです。
これができれば選考過程でこれらの項目に当てはまるかどうかを
確認できるようにしていけばいいのです。
たとえば、次のように。
・ 目を合わせて話せない人
→面接票に「目を見て話しているか」というチェック項目を作る
・ 両親を大切にしない人
→面接票の質問項目に「ご両親は元気ですか?」という質問を入れる
・ 本を読まない人
→応募アンケートに「最近読んだ本を教えてください」という質問を入れる
・ 口先ばかりで行動しない人
→アルバイト体験制度で実際に働いてもらう
・ ご飯の食べ方が汚い人
→選考過程に食事の機会を作る
などなど。
これに当てはまるだけで即不合格にするかどうかは別として、
社長が気になる点を採用前に確認できることは大きなメリットです。
この他にも、採用ネガティブリストに応募者が当てはまるかどうかを
確認する方法は、自社でアレンジして考えてみてくださいね。
2.もう一人いたら法
今いる社員の中で、もう一人いれば!と思える人材は誰ですか?
それともまだ自社にはそんな人材がいませんか?
その場合は取引先でもそういった人材がいないか見回してみましょう。
その人はどんな特性を持っているからそう思うのでしょうか?
営業力があるから?技術力があるから?
リーダーシップがあるから?素直だから?
気がつくままに書き出してみてください。
その人材をもう一人新たに採用するとしたら、どんな条件が必要ですか?
どう話を持っていきますか?
その人が入社したら、会社はどうなるでしょうか?
理想の人材について想いを巡らせ文章化することが、
組織づくりの第一歩です。