ホーム / 事業戦略 /

お花畑で戦うか猛獣の檻で戦うか

お花畑で戦うか猛獣の檻で戦うか

by 管理人
この投稿のコメントは受け付けていません。
企業が利益を上げるために一番大切なこと。

それはどうやって戦うかということではありません。

一番重要なことは、どこの土俵で戦うかということです。



私が中小企業経営者から相談を受けた際に最初に確認することは、

その企業がどの業界のどのポジションに属しているのか、

ということです。



時代時代において、儲かりやすい業界と儲かりにくい業界があります。

儲かりやすい業界にいるのなら正直なところ、

そんなにガッつく必要はありません。

ゆったり自然体で経営をしていても利益は出てしまいます。



例えば携帯電話が出回り始めたころ。

携帯電話を無料で配るだけで、大きな利益を得ることができました。

そのころにその業界にいたならば、なにも考えずに配って配って、

配りまくれでよかったわけです。



反対になにをやっても儲かりにくい業界にいると大変です。

今なら液晶テレビやパソコン業界。

優秀な人材が朝から晩まで働いているライバルがごまんといる中で、

中小企業が満足いく儲けを出すことは至難の業でしょう。



私はそれぞれの業界が属している環境を、

ライフサイクルと参入障壁によって次の四つに分けて考えています。
このように見れば誰だってお花畑に行きたいと思うでしょう。

ところがお花畑がどこにあるのかを言うのは難しいのです。

なぜならお花畑であることが知れた時点で、

新規参入者がどんどん入ってくるのですから。



例えば市場が広がっている業界を挙げてみましょう。

農業・エコ・資源・老人・医療・介護・葬儀・霊園・ペット・

セキュリティ・インターネット・宅配・教育・ハイテク・海外・・・

などなど。

どの業界もライバル同士、しのぎを削っています。



ただし、長期にわたりお花畑でいられる場合があります。

それは参入障壁が高いことです。



法規制、投資金額、技術力、ノウハウ、付き合い、

乗り換えが難しい、または市場規模が小さすぎるなど理由により、

後発企業が参入することが難しければ、

長期にわたりお花畑でいられるでしょう。



ではこのような参入障壁がなく、

ライバル企業がどんどん入ってきたらどうなるでしょうか?

そこはもうお花畑ではなくサバンナです。

市場は広がっているけれど強力なライバルは多い。



こうなると戦い方、戦略が重要になります。

ライオンのように牙を磨いて正面から戦うか、

チーターのように俊足を活かして戦うか、

シマウマのように群れで身を守るか、

キリンのように首を伸ばして高いところの餌を食べるか・・・。



しかしある時期を過ぎると、市場は狭くなり始め、

過当競争に陥ります。

サバンナだったはずがいつの間にか猛獣の檻に入っているのです。

猛獣の檻では誰もが血を流しながら戦っています。

そんなところでは中小企業が生きてゆけるはずがありません。



ただし、猛獣の檻に入らない道もあります。

それは砂漠です。

市場が一定以上に大きくなることもなくライバルも少ない。



ある程度の歴史があり、年商10億円以下の中小企業の場合、

砂漠にいることがほとんどです。

砂漠というとカラカラで辛そうなイメージがありますが、

実は砂漠の中のオアシスで悠々自適に暮らしている中小企業もあるのです。



うちの業界はもうダメだと、ほとんどの企業も諦めている業界ほど、

他の業界では当たり前にやっていることを当たり前にやるだけで

ダントツトップになることは珍しくありません。



例えば、そもそも営業活動をまともにしたことがないけれど、

これまでやってこられた会社。

会社案内も古ければホームページも見られたものではない。

いい仕事をしてきたからこれまでは紹介で成り立ってきたけれど、

ここのところは売上が低迷してきて先行きは不安。



もしオアシスが年々狭くなっているようであれば、

お花畑を探してゆかなければなりません。

その場合には、まずは自社の資源と成長業界を

次のようなマトリックスにしてみることです。

どこかの升目にお花畑が見えてはきませんか?
重要なことは新しい業界に入る際には、

自社の経営資源が使えない業界に入ってはいけないのです。



戦い方はもちろん重要ですが、

それよりも今いる環境でいつまで勝てるかを

冷静に判断する目を持たなければなりません。



5年先、10年先にどの土俵で戦うのかを考えることは、

社長にしかできない仕事なのです。

この記事を共有する

コメントは締め切りました