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借金を返済しないとどうなる?

借金を返済しないとどうなる?

by 管理人
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ほとんどの中小企業は銀行から借金をしています。

そして社長が保証人となり、自宅を担保に取られていることでしょう。



経営が厳しくなり、もし銀行への返済ができなくなった時に、

自分や家族、社員、そして会社がどうなってしまうのか、

とても不安ですよね。



この、どうなってしまうのかわからない不安によって、

銀行に返済するために、より高利の商工ローンや、

場合によっては街金、闇金に走ってしまう経営者もいます。



そこで、銀行に返済をしないとどうなるか、

について知識として持っておきましょう。



本題に入る前に、キャッシュが足りなくなった際に

不義理をする順番を確認しておきたいと思います。

経営資源は人・物・金(・情報)といわれています。



この順番通り、一番大切なのはやはり人です。

つまり社長やその家族、そして社員です。

経営が苦しくなった会社では往々にして給料の遅配が起こります。

危機感を共有するためという意図ならばいいかもしれませんが、

銀行に返済するために皆の生活を犠牲にしての遅配であれば順番が違います。



二番目に大切にするべきは物、つまり商品です。

商品がなければ商売はできません。

得意先に入金サイトを早めてもらったり、仕入先への支払サイトを

伸ばしてもらうという努力は常にするべきですが、

それにより生まれたキャッシュを銀行に返済してしまってはいけません。



三番目に金、つまり銀行はこの順番では最後になります。

キャッシュが足りなくなった際に、

キャッシュ流出を最初にストップするべき相手は銀行なのです。

借金を返せないことは犯罪ではありません。



でも銀行にそんな不義理をしたら怖いんじゃないの?

と普通は思いますよね。

では、銀行に返済をしないとどうなるのか、本題に入りましょう。



努力義務とはいえモラトリアム(返済猶予)法案もありますので、

毎月、利息+1万円の返済というリスケ(リ・スケジュール)をすることは、

実はそれほど難しくはないでしょう。



では、リスケをした利息+1万円すらも支払うことができなくなったとしたら???

ない袖はいくら振っても振れません。

銀行の担当者に連絡して、返済ができない旨を伝えるしかありません。

たいていは、この電話をすることができずに、

人や物に借金をつけまわしてしまうことになります。



でも実際には返済ができない旨を伝えられた銀行は、

わりとあっさりとした対応の場合が多いようです。

事務的に不良債権に分類され、法人口座と社長個人の口座も凍結され、

続いて保証人の口座も凍結されます。



そのため、返済ができない旨を銀行に伝える前に、

口座から全額を引き出し、今後、売上等の入金がないようにしておくこと

が重要です。



銀行の返済をストップすると、3か月で金融事故扱いになり、内容証明郵便で

「期限の利益を損失しました。つきましては残金を一括で返済するようお願いします」

という内容が届きます。

分割で払えないものを一括で払えるわけがありません。

銀行にもそう伝える以外にないでしょう。



こうなると銀行ができることはおおむね三つしかありません。

担保不動産の競売か裁判を起こすか債権回収会社への債権譲渡です。

一つずつ見てみましょう。



1)担保不動産の競売

もし住宅ローンがあるならば、

融資を受けている銀行と住宅ローンを組む銀行は

必ず別にしておくことが重要です。

融資も住宅ローンも同じ銀行の場合、融資返済が滞った場合、

自宅を守ることは難しいでしょう。



抵当権は順位が命です。

住宅ローンを組んでいる銀行が第一抵当になっていて、

そこへきちんと返済をしていれば、競売になることはありません。



または、自宅の名義を共有名義にしておくことです。

共有名義の場合、その割合は10分の1でも構いません。

たとえ10分の1でも、債権者である銀行が競売できるのは、10分の9だけです。



理論上は競売は可能ですが、

一部だけ別の人間の名義になっているいわくつきの物件なんて

競売したところで、落札する人間なんていません。

それでも競売にかけ、

10分の1の金額を10分の1の所有者に支払うことは理論上は可能ですが、

10分の1の所有者に裁判を起こされるとそれもまたやっかいなので、

銀行が共有物件に関する競売の申し立てをすることは、

まずないといわれています。



共有名義にする場合は、たいてい奥さんだと思いますが、

結婚20年以上経っている夫婦の場合、無税で贈与できる規定もありますので、

該当する方は調べてみてください。

AllAboutマネー贈与税の配偶者控除



2)裁判を起こす

借金を払えないことは犯罪でもなんでもなく、

経済活動上のトラブルというだけであり、刑事罰はありません。



裁判を起こされると、借りたお金ですので裁判所は

「○○円を銀行に支払いなさい」という当然の判決を下します。

ところが、いくら判決を下されても、犯罪でない限り、

他の銀行にある預金や手元にある現金を無理やり取り上げることはできません。



すると裁判所は次に和解を提案してきます。

「双方、○○円で和解しませんか?」と。

あれあれ?借金を支払わずに裁判を起こされたのに、

こうやって借金が減ってしまうこともあるのです。



実際には、銀行は裁判という労力をかけて、

回収できるかどうかわからない債権を持っているよりも、

次の債権回収会社に譲渡したほうが楽なのです。



3)債権回収会社への債権譲渡

債権回収会社、ヤクザ屋さんが出てきそうでなんだか怖い名前です。

別名サービサーといわれています。



その仕組みは、銀行が抱えた不良債権を

いくつかまとめて債権額の3~5%で買い取り、

銀行の代わりに取り立てをおこない利益を上げる会社です。



では、銀行はどうしてそんな捨て値で債権を売ってしまうのでしょうか。

以前、銀行は回収できないお金を貸倒損として償却していました。

しかし償却をするためには、税務署に「この債権の回収は不可能である」

と認めてもらう必要があります。

また、回収できない金額は、貸し付けた企業に贈与したものとみなされ、

贈与税がかかるという踏んだり蹴ったりの状態でした。



そこで、不良債権処理を急ぐためにできたのが「サービサー法」です。

銀行は回収できなくなった債権を債権回収会社に売却でき、

その際に発生する売却損を無税で償却することができるようになったのです。



そのため銀行は、回収が難しい債権を何十年と持つよりは、

さっさと債権回収会社に売却するケースが増えてきているのです。

で、債権回収会社って怖くないの?という話ですが、

銀行は国が許可した債権回収会社にしか債権を売ることはできません。



国が許可した債権回収会社(サービサー)は法務省のホームページで確認できます。

法務省債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧



これらの会社が強引な取り立てをすることはあり得ませんので、

ヤクザ屋さんが登場することはありません。

また貸金業法21条の取立て行為の規制では、

かなり詳細に取立て行為の規制をしており、

債権者よりも債務者のほうが守られているように思えます。



ちなみに保証協会の保証付きの借入の場合も、

保証協会つきの債権回収会社がありますので、流れは同じになります。



こうして見てみると、事前に準備をしておけば、

銀行にできることって実はあんまりないんですね。



あと心配なのは、他の銀行との付き合いに影響が出ないかということですが、

実は銀行同士で顧客情報のやり取りをすることは法律で禁止されています。

だからある銀行には返済をストップし、

ある銀行にはきちんと返済をしながら取引を続けてゆくことができるのです。



次に、債権回収会社に移った借金はどうなるのでしょうか。

この時点で銀行とは縁がなくなり、もう連絡は来なくなります。

すると数ヵ月してから、債権回収会社から債権譲渡を受けた旨の郵便物が届きます。

返済をストップしてから、半年くらいは猶予ができるようです。



連絡をしてくる債権回収会社は短期決着を望んでいます。

借金問題を早く解決したいのは、いつだって債務者ではなく債権者なのです。

債権回収会社に対する態度は、やっぱり無い袖は振れませんので、

誠意をもって接するに尽きます。

徹底的に債務を長期払いにして、1億円の債権だったとしても

たとえば毎月1,000円を払い続けるのです。



こんなことをされても債権回収会社は何の足しにもなりません。

早期決着を望む債権回収会社は、いくらだったら支払えるのかを聞いてくるでしょう。

しかしここで具体的に数字を答えてはいけません。

「経営が厳しくてとても払えない」と言い続け、毎月少額で返済しているうちに、

債権回収会社のほうからたとえば、

「1億円の債権だから5千万円で買い取りませんか?」

と提案してくるでしょう。



いきなりの50%OFFです。

でもこのくらいでは喜べません。

債権回収会社の仕入は3~5%ですので、交渉力次第で7~10%、

つまり700万円から1千万円でカタをつけることもできなくはないようです。



ネタ元はコチラの本です。気になったら読んでみてくださいね。

社長さん!借金の返済額を99%カットする究極の一手、教えます!
(著)山田 高ノ介

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